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言葉神社 [2024/11/10 02:44] – mituitumi | 言葉神社 [2024/11/13 13:40] (現在) – mituitumi | ||
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小さな神社なので、遠方からの参拝客はほとんどいない。\\ | 小さな神社なので、遠方からの参拝客はほとんどいない。\\ | ||
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- | また、里宮拝殿までかなり石段を上るため、石段下に小さなお賽銭箱が置かれており、地域住民はここから簡易的にお参りすることが多い。\\ | + | また、里宮境内までかなり石段を上るため、石段下に小さなお賽銭箱が置かれており、地域住民はここから簡易的にお参りすることが多い。\\ |
- | 社務所も石段下にあるので、拝殿まで足を運ぶ人間自体普段はそれほどいないと言える。\\ | + | 拝殿本殿の裏手にもご神木などがあるが、経路が分かりづらいので輪をかけて人がいない。\\ |
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実は境内端に祖霊社が設けられており、氏子さんや宮司の家系の祖霊が祀られている。\\ | 実は境内端に祖霊社が設けられており、氏子さんや宮司の家系の祖霊が祀られている。\\ | ||
行 27: | 行 27: | ||
そうなってすぐにわかったのだが、女には実は**口にした願いを一言にして叶える力**があった。\\ | そうなってすぐにわかったのだが、女には実は**口にした願いを一言にして叶える力**があった。\\ | ||
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- | 女はその力を用いて村人たちを豊かにし、村人たちは女を**山におわす神の遣い**であるとして、女と山の神を丁寧に祀り上げ、お社を建てた。\\ | + | 女はその力を用いて村を豊かにし、不作を乗り越えた村人たちは女を**山におわす神の遣い**であるとして、山の神とともに丁寧に祀り上げ、お社を建てた。\\ |
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- | これが、言葉神社の起こりである。(この時期にはまだ言葉神社という名前はなく、お社の形状も神社の建築様式を持たない独自のものだった)\\ | + | これが、**言葉神社の起こり**である。(この時期にはまだ言葉神社という名前はなく、お社の形状も神社の建築様式を持たない独自のものだった)\\ |
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- | ある夜、村に住む一人の男が外の足音に目を覚ました。\\ | + | それからしばらくの時を経たある夜、村に住む一人の男が外の足音に目を覚ました。\\ |
不思議に思い表を見ると、女がどこかへ歩いていくのが見え、夜更けにひとりでは危ないと後を追えば、女はお社の前で清幽な気配を纏い佇んでいた。\\ | 不思議に思い表を見ると、女がどこかへ歩いていくのが見え、夜更けにひとりでは危ないと後を追えば、女はお社の前で清幽な気配を纏い佇んでいた。\\ | ||
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- | 声をかけると女は振り返り、厳かな男の声でもって「私は一言主大神である。この地に住まう人々を救うため、この娘に力を与え、皆の願いを叶えていた。災いの去った今、娘は只人に戻るだろうが、私はいつもこの地を見守り、この地の民を助けよう」と語り倒れた。\\ | + | 声をかけると女は振り返り、厳かな男の声でもって**「私は一言主大神である。この地に住まう人々を救うため、この娘に力を与え、皆の願いを叶えていた。災いの去った今、娘は只人に戻るだろうが、私はいつもこの地を見守り、この地の民を助けよう」**と語り倒れた。\\ |
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- | 以降、女の力はぱったりと絶え、普段と異なる声でもの語ることもなかったが、女を含む村人たちは神への畏怖と感謝をこめ、さる神社より一言主大神の勧請を受け正式に言葉神社を創建した。\\ | + | 以降、女の力はぱったりと絶え、普段と異なる声でもの語ることもなかったが、女を含む村人たちは神への畏怖と感謝をこめ、さる神社より一言主大神の勧請を受け正式に**言葉神社を創建**した。\\ |
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